『言葉にならない夜に』

夜になると、急に考えごとが止まらなくなることがある。

部屋は静かなのに、
頭の中だけが落ち着かない。

SNSを見ていても、内容が入ってこない。
スクロールする指だけが動いていて、心がついてきていない。

そんな感覚になる夜がある。

昼間は気にならなかった小さなこと。
誰かの言葉、自分の選択、些細な違和感。
それらが夜になると、急に重みを持ちはじめる。

理由はうまく説明できない。
でも、どこかがずっと疲れている感覚。

——それは、めずらしいことではありません。

夜は、思考が静かになる時間ではなく、
感情が表に出やすくなる時間です。
だから今つらいのは、自然な反応かもしれません。

同じ時間に、同じように眠れず、
同じように考えすぎている人がいます。

直接つながっていなくても、
人は完全に孤立しているわけではありません。

その事実を思い出すだけで、
思考の中に少しだけ余白が生まれます。

問題はまだ解決していない。
不安も消えていない。

それでも、呼吸が少し深くなることがあります。

それは、「安心」ではなく
「ひとりではない」という感覚が戻るから。

答えが出ない夜もあります。
何も整理できない夜もあります。

でも大丈夫。
夜は、解決の時間ではなく
回復の準備をする時間でもあります。

考えがまとまらないままでもいい。
理解できない感情が残っていてもいい。

今日は、無理に答えを出さなくていい。

このまま目を閉じて、
考え続けている心に休息をあげましょう。

思考が途中のままでも、休んで大丈夫です。

朝はしずかに訪れます。